ミノキシジルは毛根に働いて、男性型脱毛症で短くなってしまった髪の成長期を長くする働きがあります。
また、休止期にある毛根を減らして成長期の毛根が増えることから、攻めの育毛剤として知られています。
男性の育毛において、守りの育毛剤で最強なのはデュタステリドです。
それはジヒドロテストステロンを抑えるという効果があるからです。
今回は、ミノキシジルがジヒドロテストステロンの働きを抑える可能性があるというお話です。
女性の男性ホルモン性脱毛症(FAGA)においては、ジヒドロテストステロンが脱毛の原因ですから、
ミノキシジルがジヒドロテストステロンを抑えるのであれば、
女性の育毛においてとても重要な情報になります。
ミノキシジルが5αリダクターゼを抑えるの?
男性でも女性でも、男性型脱毛症(男性ホルモン性脱毛症)において、
抜け毛の原因物質はジヒドロテストステロンだと言われています。
このジヒドロテストステロンは、5αリダクターゼという酵素によって、
テストステロンから作られます。
デュタステリド(ザガーロ)やフィナステリド(プロペシア)は、
この5αリダクターゼの働きを邪魔することで、ジヒドロテストステロンの生産を抑えます。
ジヒドロテストステロンは男性ホルモンリセプター(AR)に結合して、
様々な抜け毛に関連するタンパク質を作るように指令を出すと考えられています。
ミノキシジルは、この男性ホルモンリセプター(AR)の活性化を抑制する働きもあるということです(1)。
さらに、ARの分解も促進するようです。
8時間で36%も減少させるというデータが示されています。
試験管の中の作用なので(大量のミノキシジルが働いた場合ということ)、
実際の頭皮で起こっているかはわかりませんが、
直接頭皮に塗るということは高濃度のミノキシジルが働いている可能性があるわけで、
ミノキシジルがARを抑える可能性は十分にあり得ると思います。
繰り返しますが、
ミノキシジルは5αリダクターゼを抑えるわけではなく、
ARの活性化を抑え、分解を促進する可能性がある、ということです。
それも、全てを抑制するというわけでもなく、
多少は…というくらいで覚えておいてください。
しかしながら、現時点で女性にプロペシアやザガーロを使用することは禁止されています。
プロペシアやザガーロが女性のFAGAに効果が有ることが分かっていても、
女性の使用は禁止されています。
もしかしたら、理解のある育毛クリニックでは、女性でも処方してもらうことが出来るかもしれませんが、
ミノキシジルなら自分で購入できますから、
男性ホルモン性脱毛症に悩んでいる女性には最適の育毛剤と言えます。
ミノキシジルがARに働くメカニズムは?
この時のメカニズムとしては、
ミノキシジルが直接ARに結合するモデルを想定しているようです。
以前、当サイトではアデノシンがミノキシジルの働きを中継しているとお話したと思いますが、
アデノシンにないミノキシジルの作用として、ARの抑制ということがあるのかもしれませんね!
まぁ、あくまでミノキシジルが直接ARと結合するというのは、
理論的な部分ですから、まだ証明されていません。
少なくとも、2014年に行われたこの研究を、追試している研究がないので、
間違っている可能性もあります(^^;)
アデノシンにないミノキシジル特有の働きが、もしあるのであれば、
リアップX5プラスはアデノゲンEXよりも優れているということになるのですが…
今後の研究を注視していきたいと思います。
アデノゲンEXに興味が湧いた方はこちらの記事がオススメです。
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参考情報