デュタステリドは血中への取り込みが早いお薬です。
そのため、デュタステリド0.5mgを一回飲んだ場合、
1.5時間後に血中で最高の濃度(3.288ng/mL)に達します。
一方で、
デュタステリドは血中から消失するのに時間がかかるお薬ですので、
半減期(最高血中濃度に達してから半分の血中濃度になるまでの時間)は
フィナステリド(プロペシア)よりも長いです。
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もくじ
デュタステリドの血中からなくなるのに必要な時間と半減期
デュタステリド0.1mgを毎日服用することを6ヶ月続けた場合、
服用中止して3ヶ月後には計測不能な血中濃度まで低下します。
0.5mgの場合は、5ヶ月で計測不能な血中濃度まで低下します。
1mgの場合でも、6ヶ月で計測不能な血中濃度まで低下します。
では本題の、その半減期はというと、3.4週間(±1.2週間)です。
ザガーロの添付文書のグラフからその時の血清中のデュタステリドの濃度を読み取ると、
約20ng/mL(6ヶ月時点)から
4週間ぐらいで約10ng/mL
に減少しています。
前立腺肥大症の患者が、0.5mgを1日一回6ヶ月続けた場合、
血清中のデュタステリドの濃度は44.82ng/mLです。
まとめてみます。
6ヶ月服用時に血中からほぼ無くなるのに必要な時間
0.1mg : 3ヶ月
0.5mg : 5ヶ月
1.0mg : 6ヶ月
6ヶ月服用後の半減期
2.2週間〜4.6週間かけて血清中の濃度が約20ng/mLから約10ng/mLに減少
高齢者は半減期が長いのでご注意ください
24〜49才と比較した場合、
50才以上の人の半減期は約20%長くなっています。
単純計算で、6ヶ月服用後の半減期は2.6週間〜5.6週間です。
当然、50歳以上の方が服用をやめたとして、
デュタステリドが体内から完全に排出されるまでの時間は、
上で述べた3〜6ヶ月よりも長く考えておいた方が良いでしょう。
服用するデュタステリドの量と血中濃度の関係
ザガーロの添付文書のグラフから読み取ると、
デュタステリドを飲んだことのない人が
初めて0.5mgのデュタステリドを1回飲んだ後に、
24時間後には0.6〜7ng/mLの血中濃度に低下し、
その後さらに24時間(飲んでから48時間後)で約0.5ng/mLまで低下するようです。
最初の1錠(0.5mg)では
1日で0.6〜0.7ng/mLぐらいまで血中濃度が減少する一方で、
毎日飲み続ければ血中濃度が約20ng/mLを維持されることを考えると、
デュタステリドは飲み続けることで血中濃度が高く維持される
ようになることがわかります。
また、前立腺肥大症の患者が、
同じ服用量と期間で、
血清中のデュタステリドの濃度が44.82ng/mLであることから、
個人の体質によって
約20ng/mLよりも高濃度で維持される可能性がありそうですね。
デュタステリド 0.05mg を 毎日服用し続けた場合は 血清中の濃度が 約0.2〜0.3ng/mL
デュタステリド 0.1mg を 毎日服用し続けた場合は 血清中の濃度が 約2ng/mL
デュタステリド 0.5mg を 毎日服用し続けた場合は 血清中の濃度が 約20ng/mL
デュタステリド 2.5mg を 毎日服用し続けた場合は 血清中の濃度が 約200ng/mL
このことから、デュタステリドの量は2〜5倍ですが、
血清中の濃度は10倍ぐらいの濃度差で、
維持されるようになることがわかります。
つまり、
服用量が多い方が、
維持されるデュタステリドの血中濃度が高く安定するといえそうです。
ざっくりまとめます。
・最初の1錠(0.5mg)を飲んだ後は24時間後に約0.5ng/mLまで血清中濃度が減少する。
・毎日連続で服用を続けると単発服用よりも高濃度で維持されるようになる。
デュタステリドの血清中濃度と効果の関係の推察
デュタステリド 0.02mg を毎日服用し続けた場合 直径2.54cmの頭皮中で 17.1本 増加
デュタステリド 0.1mg を毎日服用し続けた場合 直径2.54cmの頭皮中で 63.0本 増加
デュタステリド 0.5mg を毎日服用し続けた場合 直径2.54cmの頭皮中で 89.6本 増加
血清中の濃度が 約2ng/mL の時 63.0本 増加
血清中の濃度が 約20ng/mL の時 89.6本 増加
まとめ
血中濃度の関係からも、
ある程度は多くのデュタステリド量を飲む方が良さそうなので、
0.1mg以上は服用したいところですね。
0.5mgでの増毛数を見るともっと多くのデュタステリドを飲めば、
もっと効くんじゃないか?と思ってしまいますよね。
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