ザガーロ(デュタステリド)は筋トレ効果を減らす?いいえ、減らしません。

ザガーロ(デュタステリド)は筋トレ効果を減らす?いいえ、減らしません。

以前に、ザガーロ(デュタステリド)が筋トレに良く無いのか?という記事を書いたのですが、
たまたま、ザガーロ(デュタステリド)を使用した時に筋トレ効果が落ちるのか?
というドンピシャな研究報告を見つけたのでご紹介しておきます。

当サイトは、現役研究者が全ての記事を作成しています。

その研究結果は信頼できるの?

5αリダクターゼは男性ホルモンのテストステロンを、ジヒドロテストステロンに変換します。
ジヒドロテストステロンはテストステロンの5倍強力な働きをするとされており、
ジヒドロテストステロンが頭皮の毛根周囲に働くと、
毛根が小さくなり、
髪の毛が細く短いものばかりになる

いわゆる男性型脱毛症(AGA)になると考えられています。

一方で、テストステロンもジヒドロテストステロンも
筋肉が作られる上でとても重要な働きをするため、
ザガーロによって筋肉増強に重要なジヒドロテストステロンを減らしてしまうことが、
筋力トレーニングの効果を損なってしまうのでは無いか?
という不安があると思います。

以前の記事では、
・ ザガーロで血中のテストステロン量が増加する
・ ジヒドロテストステロンは筋肉中で血中からのテストステロンから作られる

ということから、
ザガーロを飲んでいるからといって、
筋肉形成がそこまで損なわれるということは無いだろう

と考察していました。
その辺りの話

そして、今回、

ザガーロ(デュタステリド)を飲んでも筋力アップに影響ない

ということをあなたにお伝えできることが、
ようやく可能になりました。

根拠は、こちらの研究結果です。
Effect of testosterone supplementation with and without a dual 5α-reductase inhibitor on fat-free mass in men with suppressed testosterone production: a randomized controlled trial.

JAMAという医学雑誌に掲載された研究です。

研究雑誌はインパクトファクターという指標があり、
どれだけ世界に影響があるかということが数値化されています。

例えば、日本語で書かれている研究論文は、
インパクトファクター0です。
ゼロです。
零です。

世界中にいる外国人にインパクトを与えるためには、
英語で書いてある必要があるからです。

日本国内で発行されている国際誌(英語)のインパクトファクターは、
だいたい0.5から5ぐらいです。

それぞれの分野で、
「このくらいの雑誌に載ったら嬉しい」という雑誌の
インパクトファクターは10から20です。

科学雑誌の御三家と呼ばれる3大誌は、
Cell、Nature、Scienceですが、
インパクトファクターはそれぞれ、

Cell 30
Nature 40
Science 37

です。

これらの超一流雑誌に載るためには、
本物の実力と運と目覚ましい結果が必要になります。

では、今回の雑誌、
JAMAのインパクトファクターは、
いくつかというと、

44です。

バケモノ雑誌です。

JAMAは、お医者さんたちが必ずチェックする雑誌です。
世界中の医療方針に大きな影響を与える雑誌であるため、
インパクトが大きいわけです。

当然、インパクトファクターの高い雑誌に載せるためには、
それ相応の厳しい審査を通らなければなりません。

さらに、この研究は二重盲検という、
患者も医者も何を投与しているのか分からない状況で行った実験です。
つまり、そこには、恣意的または作為的な影響は入っていないことになります。

それでは、
そのJAMAに載った研究論文の内容を見ていきましょう。

ザガーロ(デュタステリド)は筋トレ効果を減らすの?

この研究では、
18歳から50歳(平均37.6歳)の男性139人を

1. デュタステリド 2.5mgを毎日飲む + テストステロン50mgを毎週注射
2. デュタステリド 2.5mgを毎日飲む + テストステロン125mgを毎週注射
3. デュタステリド 2.5mgを毎日飲む + テストステロン300mgを毎週注射
4. デュタステリド 2.5mgを毎日飲む + テストステロン600mgを毎週注射
5. プラセボ(効果のない錠剤)を毎日飲む + テストステロン50mgを毎週注射
6. プラセボ(効果のない錠剤)を毎日飲む + テストステロン125mgを毎週注射
7. プラセボ(効果のない錠剤)を毎日飲む + テストステロン300mgを毎週注射
8. プラセボ(効果のない錠剤)を毎日飲む + テストステロン600mgを毎週注射

の8種類の試験区に分けて、
5ヶ月間かけて実験しています。

知りたいポイントは3つです。

・ ザガーロ(デュタステリド)がジヒドロテストステロンを抑えるか?
・ テストステロン量が増えるほど筋トレ効果は上がるのか?
・ ザガーロが筋トレ効果を抑えるのか?

ザガーロは0.5mgを毎日飲むわけですが、
その5倍の量を飲んだ時、筋肉に悪影響があるか調べた、
ということになります。

当然、この研究で影響がないということになれば、
0.5mgのザガーロは影響がないということになります。

デュタステリド + テストステロン
での血中テストステロン量は
50mg / wk 519 ng / dL(95%CI、378-660ng / dL)
125mg/ wk 895 ng / dL(95%CI、616〜1133ng / dL)
300mg / wk 1706 ng / dL(95%CI、1341-2071 ng / dL)
600mg / wk 3898 ng / dL(95%CI、3089-4708 ng / dL)

プラセボ + テストステロン
での血中テストステロン量は
50mg / wk 385 ng / dL(95%CI、261-508ng / dL)
125mg/ wk 822 ng / dL(95%CI、658〜986ng / dL)
300mg/ wk 1702 ng / dL(95%CI、1201-2203ng / dL)
600mg / wk 3578 ng / dL(95%CI、2876-4279ng / dL)

黒丸がザガーロを飲んだ時、白丸がプラセボを飲んだ時です。
縦軸は血中のテストステロン量で、
上に行くほど高い値になります。

ザガーロでもプラセボでも、
テストステロンを入れるほど血中のテストステロン量は増えています。

当たり前のような結果ですが、

ザガーロがテストステロンを減らさない

ということがわかる大切な結果ですね。

一方で、テストステロンから作られる薄毛の原因である
ジヒドロテストステロン量はザガーロで抑えられています

黒丸がザガーロを飲んだ時、白丸がプラセボを飲んだ時です。
縦軸は血中のジヒドロテストステロン量で、
上に行くほど高い値になります。

・ ザガーロ(デュタステリド)がジヒドロテストステロンを抑えるか?

最初のポイントはオッケーですね。
ザガーロはジヒドロテストステロンの量を抑えました。

次にこれらを見ていきましょう。
・ テストステロン量が増えるほど筋トレ効果は上がるのか?
・ ザガーロが筋トレ効果を抑えるのか?

まず、テストステロン量が増えるほど筋トレ効果は上がるのか?

こちらの結果をご覧ください。
下に書いてある50、125、300、600mg/wkが
一週間ごとに注射して投与したテストステロンの量です。
白丸がプラセボ、黒丸がザガーロを飲んだ時です。

縦軸は、除脂肪体重、
つまり、脂肪を除いた、体重のことで、
主に筋肉の重さ(量)と考えていいでしょう。

テストステロンの量が多いほど
筋肉量が増えている
のが分かりますね。

ですから、


・ テストステロン量が増えるほど筋トレ効果は上がるのか?

これも、クリアです。

残り、一番大切なこの項目。

・ ザガーロが筋トレ効果を抑えるのか?

見ていきましょう。

まぁ、実は、さっきのグラフでも分かるのですが、
白丸のプラセボと黒丸のザガーロで差がないことが分かります。

つまり、筋肉量の増加に対して
ザガーロは邪魔する効果はない
ということが分かります。

実際の筋力(筋肉の強さ)としても同じ結果が得られています。

プラセボまたはザガーロを5ヶ月飲み続けた後、
筋トレによるレッグプレスとチェストプレスの強度を測定しています。

白丸と黒丸でレッグプレスとチェストプレスの重量に差はありません。

つまり、筋トレで筋力アップする上で
ザガーロは筋トレ効果を抑えることはない
ということが分かります。

どうでしょうか?

・ ザガーロ(デュタステリド)がジヒドロテストステロンを抑える!
・ テストステロン量が増えるほど筋トレ効果は上がる!
・ ザガーロが筋トレ効果を抑えない!

ということです。

ザガーロで増毛しつつ、筋トレで筋力アップできる!

筋トレをしているけど、
ザガーロで筋トレ効果がなくなるのが怖くて飲めない。
というあなた。

そんなことはないことが科学的に証明されています。
安心して、ザガーロで増毛しつつ筋力アップしちゃってください。

これは蛇足ですが、
筋肉があるからといってハゲやすい
ということも無いだろうと考えています。

近日中に記事にしたいと思います。

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*このブログでは、研究結果を中心に情報を提供していますが、研究結果は間違っていることも多くあります。そういう研究結果もあるんだ。ぐらいの気持ちで情報をみてください。絶対こうだ!とは思わないのが正しい姿勢です。